Progression 4 Flashフレームワーク入門ノート発売!

著者である大重美幸様より、2010/7/17に発売したばかりの「詳細!Progression 4 Flashフレームワーク入門ノート」(クリック先はアマゾンで買う)を献本いただきました!

俗に言う「大重本」 この写真はクリックするとアマゾンへ
俗に言う「大重本」この写真はクリックするとアマゾンへ

著者である大重様、発送いただいたソーテック社様、この場をお借りしてお礼申し上げます。

献本していただくなんていう体験、僕自身の人生の中でそうあることでもないのでものすごくうれしいです。ましてやAS3を覚えるときに相当お世話になった大重さんからとなっては、これはもう本気でレビューするしかありません!!
僕も業務フレームワークとしてProgressionをがっつり使っている人間の一人として、また実際に自分が入門の時にどこでつまづいたのかとかも思い出しながら、かなり突っ込んでレビューしたいと思います!
考えてみれば本のレビューなんてそんなにやったことがなくて、もしかしたらかなりとんちんかんなことになるかもしれませんが、少しでも皆さんのほんの購入時の参考になればと思います。がんばります。

最初の印象

基本的には、AS3入門書で有名な「詳細!ActionScript3.0入門ノート」と雰囲気が一緒で前ページ青と黒の二色刷。
チャプター1でProgression4の基礎をひととおり習った後は、Proression4をフルパワーで使うためにほぼすべてのチャプターでクラススタイルでの説明になります。
なのでメインとなる読者の対象としては「詳細!ActionScript3.0入門ノート」などでAS3をある程度入門した方、といったところでしょうか。
技術書である以上、専門用語やスクリプトもよく出てきますが同じように画面写真も豊富なので、特に難解な印象は受けません。
多くの人が入門書を手にするとき「この本は自分のレベルにみあった入門書か」を気にすると思いますが、何をもって簡単そうとか難しそうと印象するのかは人それぞれですので、このへんは先もいったようにAS3入門ノートの雰囲気と一緒なのでそちらを読まれたことがある方はそれを参考にするといいでしょう。

入門ノートの名に恥じない、細やかな操作手順。こっから先の写真はクリックすると拡大します。
入門ノートの名に恥じない、細やかな操作手順。こっから先の写真はクリックすると拡大します。

目次ごとの感想

全部でチャプター7まであります。

  • チャプター1:Progression4の基礎
    • Progressionとは何なのかの説明に始まり、インストールから各プロジェクトの作成方法、さらにはコンポーネントスタイル、タイムラインスタイル、クラススタイルの3つのスタイルで実際にHelloWorldを表示させるまでが説明されています。
      このチャプターでひとまず全体にわたって動かしてみて、徐々に順を追ってこれから学習を進めるという構成になっているようです。
  • チャプター2:シーンツリーの基本パターン
    • Progressionの肝のひとつである「シーン」についてかなり詳細な説明がされています。
      シーンの概念は、HTMLでいう「ファイル(ページ)」と同じく場面を構成する1単位なわけです。ほとんどの場合シーン構造がそのままサイトマップになりますので、このシーンの概念にチャプターをまるまる一つ費やして説明されているのはかなりわかりやすいと思いました。
  • チャプター3:シーンの移動とシーンイベント
    • シーンの構造が理解できたら、次はいよいよシーンの移動を行います。
      このへんからスクリプトの記述が多くなってきます。
      ぱっと見でくじけそうになる人も!
      ぱっと見でくじけそうになる人も!

      もしかしたらスクリプトに慣れていない方はこのへんから難しく感じるかもしれません。でも、大重さんの本(というかプログラミング技術書全般)には読み方のコツがあって、長いスクリプトの中でも重要なのは1行だけだったりするので、あとのほうにその重要な1行を抜き出してちゃんと説明されてあるんです。
      ちゃんと重要なところを抜き出して説明してくれる!
      ちゃんと重要なところを抜き出して説明してくれる!

      なので長いスクリプトが苦手な方も、そこを読み飛ばして後から書かれてある重要なところだけを注目していけばいいのでそういう読み方をすれば安心です。
      シーンの移動に関してですが、前章でわざわざシーン構造だけを一章使って学習したことが活きてきます。シーン構造さえわかってしまえばProgressionは「前のシーンへ」「次のシーンへ」「上のシーンへ」「いきなり孫のシーンへ」などという便利なシーン移動がいろいろとできるので、この章はその移動方法が書かれただけですので一見スクリプトが多くてややこしいそうに見えますが、コツさえわかってしまえば易しいと思います。
  • チャプター4:コマンドとコマンドリスト
    • ここから本の厚み的に後半に向かいます。
      コマンドもProgressionの機能の中核をなす技術の一つですが(ちなみにほかには、さっきやった「シーン」と次にやる「キャスト」)、配列を用いたSerialListとParalelListの入れ子など、かなり実践的な機能の紹介まで踏み込んで説明されています。
      あと173ページの虫がかわいいです。
  • チャプター5:キャストオブジェクトを利用する
    • この章は全体から見るとさらっと流されているようにも見えますが、先ほどもいいましたようにProgression三本柱のひとつ(キャスト)について学習できます。
      僕が特に重要だと感じたのが、本で言うと185ページあたりに実際のFlashのムービークリップからCastMovieClipを作るやり方でして、これを知らないと多くの人が入門できたはいいけど実際のサイト作るにはどうしたらええのん?ってなっちゃうと思うんです。なのでこの説明からもこの本がより実践向けに書かれてあるんだなあと重ね重ね感じたのでした。
  • チャプター6:外部ファイルの読み込みとプリロード
    • FlashのActionScriptの中でも特に難しいと感じる人が多いのが「外部ファイルの読み込み」だと思うんですが、Progressionはそこを比較的簡単に扱うことができます。
      簡単とはいっても、Progressionなりの書き方を覚えないといけないのはそれはもう仕方がないので、この章で勉強します。
      一括読み込みやリソース管理や先読み機能など、覚えるのも難しいけど自分で作るともっと難しい、つまり是非とも覚えて使いこなしたいかなり便利な機能もあります。
      こういった機能を、じっくり読みながら学習が進められるのも本ならではですね。
  • チャプター7:さらに進んだ使い方
    • フルフラッシュサイトのディープリンク機能についてのつまづきやすい点の説明やカスタムコマンドなど基本的な機能をさらに突っ込んだ使い方からSWFをそのままシーンとして読み込む、リキッドレイアウトなどの夢のような機能までひととおり学習できます。
      ここまで読めば、もうProgression4の機能はひととおり学習したと言えますし、実際にFlashサイト制作に投入してもかなりの部分で応用できるようになるでしょう。

総評

気になった点としましては、たとえば82ページなどの「contentloaderInfo.bytesTotal」と「contentloaderInfo.bytesLoaded」など、説明ページの英数字が半角全角がどちらかに統一されていないところでした。文字の間隔がそれぞれ違うので少し見づらい点でした。見づらいのは説明文だけで、見たところソースコードなどは大丈夫だったので、問題はないんですがちょっと気になるな、というところです。
※大重さんより、半角全角統一されていないんじゃなくて、半角で統一されているけど均等割り付けで文字幅が広がっているとの事でした。長い単語を途中で改行しないようにするとどうしてもこうなってしまうらしいです。
それ以外に関しては先ほどから繰り返し言ってきた言葉なんですが、この本はProgression4の機能紹介だけにとどまらず、実際に使う側の立場としてどう学習していけば本当にFlashサイトが作れるのかを突き詰めた「かなり実践的で使える参考書」だと感じました。
僕の周りでも「Progression4の機能や出来ることについてはわかったし、今までも本やネットで基本的な作り方も学べたけど具体的に自分のFlashサイトでどう適用して良いのかわからない」といった声を多く聞きました。「詳細!Progression 4 Flashフレームワーク入門ノート」は機能紹介から一歩踏み込んだ、まさに使えるようになるための入門ノートとして最適ではないでしょうか。
Flashの開発環境はCS3/CS4/CS5にまたがって対応している点もありがたいですね。
今日からでもこの本読みながら学習したことを仕事に投入していきます!

最後に、僕自身がProgressionのファンであり大重さん本のファンでもあるので、こんな僕のつたないレビューですが皆さんの購入の判断にちょっとでもお役に立てれば幸いです。

あ、あと本の中身の写真に関しては著作権を侵害しないよう最大限配慮したつもりですが、もし至らない点などありましたらお知らせください。

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